電波修正時計

標準電波を受信し、自動的に時刻及びカレンダー修正を行なう機能をもつ時計を、電波修正時計(又は電波時計)といいます。(電波修正時計の定義)

電波修正時計には、ウオッチ(どんな姿勢でも作動し、かつ携帯することを目的とした時計)とクロック(一定の姿勢で使用する時計)があります。

電波修正時計の仕組みは、その誤差、数10万年間に1秒のセシウム原子時計から生成される「日本標準時」をのせた正確な時刻情報やカレンダー情報などを含む標準電波を、時計のケースやバンドに内蔵されたアンテナで一定時間ごとに自動受信し、誤差を修正して正確な時刻を表示します。

送信所からの標準電波は、アンテナを通して時計の受信機に伝わります。ここで増幅を行い、受信パルスをマイクロプロセッサーに送ります。マイクロプロセッサーでは時刻信号の解析を行い、正しい時刻に自動修正し表示させます。
受信後の時計は通常の水晶時計の精度で動いております。 日本の標準電波は、独立行政法人情報通信研究機構(http://jjy.nict.go.jp)が運用しており、福島局(おおたかどや山)と九州局(はがね山)の送信所から標準電波が送信されています。

標準電波は、1999年6月から福島局で運用が始まると同時に、従来に比べ電波の送信出力が10kWから50kWへと強化され、受信範囲も約1,200kmと広がりました。さらに2001年10月、新たに九州局からも電波が送信されるようになり、日本全国で電波受信が可能となりました。

そして現在、標準電波は、単なる時刻情報にとどまらず、非常時の情報提供やニュースなどの、さまざまなインフォメーションを乗せる研究が進められています。

アンテナブロック詳細図

(注): 本内容は、日本時計協会会員及びその製品に適用されている事項です。
時計には、ウオッチ(どんな姿勢でも作動し、かつ携帯することを目的とした時計)と
クロック(一定の姿勢で使用する時計)があります。