2001年(平成13年)時計協会トピックス

1: ISO国際会議(1月8日~12日)

国際標準化機構(ISO)の時計専門委員会(ISO/TC114会議)が珠海(中国)で開催され、水晶ウオッチの精度表示、耐磁ウオッチなど9項目について審議され、日本案が多く採択された。会議には、日本、中国、スイス、フランス、英国、インド、ロシアの7ヶ国が参加した。次回は、2003年にスイスで開催の予定である。

2: 2000年、日本の時計産業の動向(確定値)の発表(3月14日)

2000年のウオッチ、クロックの生産、輸出実績(協会統計)及び世界の生産推計を発表し、3月のバーゼル・フエアーでも広報キットを配布した。日本の総生産(海外生産を含む)は、ウオッチが、数量で前年比増、金額で前年比減となり、クロックが、数量、金額とも前年比減となった。
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3: 国際時計工業会バーゼル会議(3月23日)

バーゼル・フェアー(スイス、3月22日~29日)開催中に、世界の主要時計工業会(日本、中国、香港、韓国、スイス、英国、フランス、ドイツ、イタリア、インド、アメリカ)の代表者出席による、第3回国際時計工業会バーゼル会議が開催され、時計関税削減、EU廃電気電子機器指令(WEEE)、米国の時計関税簡素化等について意見交換した。

4: 深せん時計宝飾展示会視察団派遣(4月22~28日)

深せん時計宝飾展示会視察団(11名)を香港、中国に派遣した。香港では、ジェトロ香港と香港時計製造業協会を訪問し、最近のアジアにおける知的財産権侵害状況、取締対策に関して意見交換を行い、中国では、深せん時計宝飾展示会(4月25日~28日)での侵害実態調査を実施すると共に、深せん時計製造業協会と知的財産権問題に関して意見交換を行なった。

5: 第19回通常総会(5月23日)

5月23日開催の通常総会で、平成12年度の事業報告案、収支決算案が承認された。同日、平成13年度の事業計画案及び収支予算案も承認された。

6: 協会の新役員体制決まる(7月11日、理事会)

7月11日開催の臨時総会、理事会で、セイコーウオッチ(株)の正会員入会承認及びセイコー(株)の退会報告があり、続いて平成13年7月~平成15年7月期の当会の新役員が選任された。新会長は、春田 博氏(シチズン時計)、新副会長は、三留 勤氏(セイコーウオッチ)が選任された。新理事には、入江昭夫氏(セイコーインスツルメンツ)、草間三郎氏(セイコーエプソン)、鈴木 旻氏(セイコークロック)が選任された。現理事の樫尾幸雄氏(カシオ計算機)、野地勝彰氏(シチズン商事)、幅 修一郎氏(リコーエレメックス)、大津 學氏(リズム時計工業)は再任され、また、専務理事は佐治秀夫氏が再任された。新監事には、島崎州弘氏(オリエント時計)が選任され、現監事の板生 清氏(日本時計学会)は再任された。尚、前会長の井上仲七氏(セイコー)は名誉会員に推挙された。また、セイコープレシジョン(株)の新代表者として、服部 真二氏の就任が報告された。
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7: 電池回収リサイクル・キャンペーン開始(7月3日)

資源の有効活用をはかる環境対策として、ウオッチ用ボタン型電池の回収リサイクル向上に関する啓蒙活動を開始した。(社)日本時計輸入協会など関係団体の協力を得て、全国の時計販売店にチラシを配布した。更に当協会ホームページにも掲載し、電池回収リサイクルの重要性についてアピールした。

8: 時計協会ホームページの更新、新規掲載(7月31日)

本年、4月~7月に、ホームページが更新された。電池回収リサイクルキャンペーンなどが新規掲載され、日本の時計産業の概況、協会トピックス、世界の時計宝飾品展示会日程、その他のコンテンツも大幅に更新された。

9: 香港時計展示会(9月5日~9日)

香港貿易発展局(TDC)、香港時計商工業会が主催する香港時計展示会が、香港コンベンションセンターで開催された。

10: 時計部品名称JIS改正委員会開催(9月13日)

時計協会規約JCWA-T005時計部品名称に基づくJIS B 7010時計部品名称(昭和64年改正)の再改正のため、各方面より推薦、選任された中立者及び消費者代表委員10名と生産者代表として時計部品名称WG委員5名を加えた三者15名によるJIS改正原案作成委員会で審議を行った。改正JISは、経済産業省の所要の手続きを経て、平成14年(2002年)中に発効される見通しである。

11: 長波帯標準電波の送信施設の増設(10月1日)

1999年6月の福島県大鷹戸谷山(おおたかどややま)の標準電波送信所開設に続き、本年10月には九州福岡県と佐賀県の県境にある羽金山(はがねやま)にも、標準電波送信所が開設され、ほぼ日本全土で受信出来るようになった。これにより、国内では電波修正時計の普及が促進されると思われる。

12: 中国国際時計宝飾展示会(10月5~9日)

中国時計協会が主催する中国国際時計宝飾展示会が、北京の国際展示会センターで開催された。

13: ISO蓄光塗料専門家国際会議(10月5日)

日本が開発した新技術である長残光蓄光塗料の国際規格作成の為に、フランス、サンドニで、スイス、フランス、日本からの専門家による国際会議が開催された。日本案を中心に審議され、ほぼ日本案通りの国際規格原案が纏められた。

14: 長波標準電波シンポジウム(10月24日)

通信総合研究所(旧郵政省通信総合研究所)主催、(社)日本時計協会及び(社)日本時計学会共催による、「長波標準電波シンポジウム」が神宮外苑のTEPIAホールにおいて開催され、時計企業関係者、通信・電波企業関係者、マスコミなどが多数参加した。シンポジウムでは、電波修正時計の将来性への期待などが発表された。

15: 2001年、日本の時計産業の動向(見込値)の発表(12月19日)

協会統計による、2001年のウオッチ、クロックの生産、輸出の見込みを発表した。日本の総生産(海外生産を含む)は、ウオッチ、クロックとも数量・金額とも前年比減少の見込みであり、総輸出(海外からの出荷を含む)は、ウオッチは数量減で、金額は前年並の見込みであり、クロックは数量減・金額増の見込みである。